Research

研究に関係するキーワード

空間情報科学(オープンデータ,地理情報システムリモートセンシング,写真測量,地図),防災(地域防災,災害情報,防災情報),リスク研究(災害リスク情報,リスクコミュニケーション,リスク評価),森林情報

所属プロジェクト(主要なものに限る)

  • 「防災情報の統合解析・高度活用技術に関する研究」防災科学技術研究所 プロジェクト研究, 研究統括: 田口 仁 (2023~2029年度)
  • 「サブ課題A 災害情報の広域かつ瞬時把握・共有」内閣府総合科学技術・イノベーション会議 戦略的イノベーション創造プログラム (SIP 第3期)「スマート防災ネットワークの構築」, 研究開発責任者: 田口 仁, 社会実装責任者: 取出 新吾 (2023~2027年度)
  • 「衛星観測リソースを結集する『日本版災害チャータ』の構築と実証」内閣府総合科学技術・イノベーション会議 BRIDGE, 研究開発責任者: 田口仁 (2023~2024年度)
  • 「多種衛星のオンデマンドタスキング及びデータ生産・配信技術の研究開発」経済産業省製造産業局宇宙産業室, 代表: さくらインターネット, 研究分担者: 防災科学技術研究所.
  • 衛星データ等即時共有システムと被災状況解析・予測技術の開発」, 内閣府総合科学技術・イノベーション会議 戦略的イノベーション創造プログラム (SIP 第2期)「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」, 研究責任者: 六川 修一, 副研究責任者: 田口 仁, 社会実装責任者: 酒井 直樹・田口 仁 (2018~2022年度)

現在の研究テーマ

リモートセンシングの災害時利用に関する研究

1. 衛星ワンストップシステムの研究開発

  • 田口 仁, 石丸 公基, 工藤 拓, 平 春, 酒井 直樹, 六川 修一 (2023)「災害時における衛星リモートセンシングの実利用に向けた研究開発 -『衛星ワンストップシステム』の開発 -」防災科学技術研究所 研究資料, No. 497, 170p.
  • 田口 仁, 酒井 直樹, 六川 修一 (2023)「衛星データを用いた早期被害把握技術の開発 ―これからの小型衛星時代を見据えて-」建築防災 6月号, No. 545, pp. 24-30.

2. 被災状況把握のための情報プロダクツ生成技術に関する研究

  • 田口 仁, 平 春, 酒井 直樹, 六川 修一 (2022)「令和2年7月豪雨におけるリモートセンシングデータとそれに関連した情報プロダクツの共有状況」, 防災科学技術研究所 主要災害調査, No. 60, pp. 1-22.
  • 田口 仁, 格内 俊一, 平 春, 酒井 直樹 (2020)「令和元年台風第19号(東日本台風)におけるリモートセンシングデータとそれに関連した情報プロダクツの一元化および共有状況」, 防災科学技術研究所 主要災害調査, No. 58, pp. 1-18.
  • 田口 仁, 格内 俊一, 平 春, 酒井 直樹 (2020)「令和元年台風第15号(房総半島台風)におけるリモートセンシングデータとそれに関連した情報プロダクツの共有状況」, 防災科学技術研究所 主要災害調査, No. 57, pp. 1-13.
  • 田口 仁, 長井 正彦, 格内俊一, 平 春, 酒井 直樹 (2020)「令和元年8月の前線に伴う大雨におけるリモートセンシングデータとそれに関連した情報プロダクツの共有状況」, 防災科学技術研究所 主要災害調査, No. 56, pp. 1-12.

防災情報の生成・流通・利活用技術に関する研究

1.防災情報の生成・流通に関する研究

  • 田口 仁, 鈴木比奈子, 佐野浩彬, 臼田裕一郎, 堀田弥生 (2018)「水害地形分類図デジタルアーカイブの構築と公開 -二次利用可能なGISデータの公開および利用ルールの整備-」, GIS-理論と応用 , Vol. 26, No.1, pp.27-35. 掲載論文
  • 田口仁, 李泰榮, 臼田裕一郎, 長坂俊成 (2015)「効果的な災害対応を支援する地理情報システムの一提案:東北地方太平洋沖地震の被災地情報支援を事例として」, 日本地震工学会論文集, Vol. 15, No. 1, pp. 101-115, 掲載論文
  • 田口仁,臼田裕一郎,長坂俊成 (2011)「大規模自然災害の対応支援のためのリモートセンシングデータ提供方法の一提案: 2010年ハイチ地震を事例として」, 応用測量論文集, Vol. 22, pp. 53-63.

2.応急対応における防災情報利活用技術に関する研究

  • 田口仁, 李泰榮, 水井良暢, 佐野浩彬, 臼田裕一郎, (2016)「災害ボランティアセンターにおける地理空間情報の利活用方法の提案:被災地支援事例を通じて」, 災害情報(日本災害情報学会誌), No. 14, pp. 116-127.
  • 田口仁,臼田裕一郎,長坂俊成,(2011)「市町村の水害対応の判断・意思決定を支援する地理空間情報の相互運用性を有する情報システムの構築と評価」, 日本災害情報学会誌, No. 9, pp. 72-81.
  • 臼田裕一郎,田口仁,長坂俊成,(2010)「位置情報取得可能な携帯電話を用いたモバイル型災害リスク認知支援システムの開発」, 応用測量論文集, Vol. 21, pp. 19-30.

3.事前対策における利活用技術に関する研究

  • 佐野浩彬, 三浦伸也, 半田信之, 李 泰榮, 田口 仁, 臼田裕一郎 (2018)「地域特性を横断的相対評価した情報を実践者に提供する『地域特性情報ツール』の開発」, 災害情報(日本災害情報学会誌), No. 16, No. 2, pp. 247-260.
  • Sinya Miura, Hiroaki Sano, Handa Nobuyuki, Tai-young Yi, Hitoshi Taguchi, Yuichiro Usuda, (2018) Study on disaster prevention countermeasures and examples for local governments in consideration of regional characteristics, Journal of Disaster Research, Vol. 12 No. 5, pp. 177-192. 掲載論文
  • 李 泰榮, 田口 仁, 臼田 裕一郎, 長坂 俊成, 坪川 博彰, (2017)「地震防災取り組みにおける災害リスクコミュニケーション手法の構造化と実践効果 ~茨城県つくば市筑波小学校区の事例~」, 日本地震工学会論文集, Vol. 17, No. 1, pp.63-76. 掲載論文
  • 田口仁, 李泰榮, 臼田裕一郎, 長坂俊成 (2013)「地域防災を支援する情報システム 「地域防災キット」の開発」, 地理情報システム学会第22回研究発表大会, 東京都慶應義塾大学, CD-ROM, プレゼン資料, ポスター資料
  • 田口仁,臼田裕一郎,長坂俊成 (2010)「災害リスク情報を活用した住民参加による地域被害想定システムの開発」,日本地球惑星科学連合大会2010年度連合大会, 千葉県幕張メッセ.

大学院時代(2004年4月~2009年3月)の研究テーマ

地理空間情報の計測技術とシミュレーション技術を統合した将来予測手法の開発と森林域への応用

リモートセンシング技術によって,バイオマスや撹乱等の森林情報を広域に高精度に計測する手法を開発した。 そして,森林情報と森林成長の予測モデルを統合し,将来の森林のバイオマスや二酸化炭素吸収量を広域に予測する手法を開発した。

  • 博士論文「森林の3次元構造リモートセンシングと生態系プロセスモデルの統合 に関する研究」主査:沢田治雄教授,副査:大政謙次教授,柴崎亮介教授,清水英範教授, 竹内渉講師,安岡善文 国立環境研究所理事, 2009年3月, 論文, プレゼン資料
  • 修士論文「高解像度リモートセンシングデータを用いた森林被害検出手法の開発」, 主査:福井弘道教授,副査:厳網林助教授,吉田浩之講師,2006年1月, 論文, プレゼン資料

1.森林成長モデルとリモートセンシングデータの連携

地球温暖化問題への関心の高まりによって,陸域の炭素固定量の評価が重要な研究課題になっている。炭素固定量評価には,生態系モデル (Process-based ecosystem model)が用いられており,広域に正確な評価を行うためには,リモートセンシングデータが有効である。最近の研究では,光学センサによって土地被覆分 類結果,葉の量を表す葉面積指数(LAI)が用いられている。特に,本研究ではキャノピーの高さを取得できるリモートセンシングデータをに着目し,生態モ デルと連携させる方法を検討した。キャノピーの高さ(樹高)を用いることにより,森林の場合は成長段階を把握できるため,バイオマスの推定や,炭素固定の ポテンシャルが高精度に評価できる可能性がある。

  • 田口仁, 遠藤貴宏, 安岡善文, (2008) LiDARデータと森林成長モデルの統合に関する研究, 第119回日本森林学会大会予稿集, P3a01, 3月26~28日東京農工大学(府中市).
  • Taguchi, H., Endo, T. and Yasuoka. Y., (2007) Biomass estimation by coupling LiDAR data with forest growth model in conifer plantation, Proc. ACRS 2007 – 28th Asian Conference on Remote Sensing, Nov, 12-16, 2007. Kuala Lumpur- Malaysia, CD-ROM.

2.広域な森林の3次元構造の抽出手法の開発

航空機に搭載されたレーザスキャナ(LiDARデータ)を用いることで,森林の構造が詳細に把握可能となった。このデータを用いて,高精度に樹高や立木密度,バイオマスを計測する手法の開発を行った。 また,衛星画像や空中写真から森林のキャノピーの高さ(樹高)を推定できる可能性が高まっている。本研究では,各種リモートセンシングデータから樹高を抽出できる可能性を検討した。特に,空中写真や衛星だいち(ALOS/PRISM)に注目した。

  • 田口仁,遠藤貴宏,安岡善文, (2008)「LiDAR点群データを用いた樹冠形状モデルに基づく単木樹冠形状抽出手法の開発」日本リモートセンシング学会誌, Vol. 28, No. 4, pp. 331-341.
  • 田口仁,遠藤貴宏,古川邦明,沢田治雄,安岡善文,(2009) 「多時期の空中写真から作成したDigital Canopy Modelによる森林キャノピーのモニタリング」 写真測量とリモートセンシング, Vol. 48, No. 1, pp. 4-11.

3.森林被害や撹乱の検出手法の開発

温暖化によって,今後は森林では倒木や火災などの撹乱が発生する頻度が多くなることが懸念されている。日本では,管理放棄された人工林で倒木被害が 発生しやすくなっており,病虫害では松枯れやナラ枯れ等の枯損被害が発生している。本研究では,高解像度衛星画像で得られる分光反射特性,そして航空機搭 載型LiDARデータから得られるキャノピーの高さの変化を用いて,森林の被害,撹乱を検出する手法検討した。

  • 田口仁, 臼田裕一郎, 福井弘道, 古川邦明, (2007) 「高解像度衛星画像とLiDARデータの統合処理による森林被害検出」, 日本リモートセンシング学会誌, Vol. 27, No. 2, pp. 109-116.
  • 田口仁, 臼田裕一郎, 福井弘道, 古川邦明, (2006) 「高解像度光学センサ衛星画像とLiDARデータを組み合わせた森林域の冠雪害検出手法の開発」写真測量とリモートセンシング, Vol. 45, No. 1, pp. 17-24.